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2018年も、国内だけでなく世界から注目されるベンチャー企業が、次々登場してきました。
大規模な資金調達で成長に弾みをつけるベンチャー企業やスタートアップも、順調に増えています。
2018年8月までの時点で、ニュースで話題になったベンチャー企業を、資金調達額の多い順にランキングで紹介します。
資金調達額10億円のベンチャー企業
株式会社エブリー(資金調達額約30億円)
株式会社エブリーは、国内ランキング№1のレシピ動画アプリ「DERISH KITCHEN」をはじめとした、メディア事業を展開する会社です。
2015年の創業から、ライフスタイルや女性に関する動画メディアを独自のスタイルで展開していき、2018年時点ではユーザーが400万人を超えています。
2018年3月に、大企業であるKDDIがエブリーに対して約30億円の出資を行ったことが、ニュースで話題になりました。
その直前にも、伊藤忠商事をはじめとする企業から約20億円の出資を受けるなど、順調に事業を拡大していることが伺えます。
株式会社ティアフォー(資金調達額約30億円)
株式会社ティアフォーは、完全自動運転システムの開発を手がける自動車ベンチャーです。
2015年2月に名古屋大学教授が中心となって設立した企業で、KDDIなど大手企業との提携を通じ、急成長を遂げつつあります。
2018年3月には、KDDIやソニーなどの大手企業が、ティアフォーに対し約30億円の出資を行いました。
また、5月にもトヨタ自動車などが参加する「未来創生ファンド」によって、10億円規模と見られる出資が行われています。
株式会社SmartHR(資金調達額約15億円)
株式会社SmartHRは、クラウド人事サービスを運営する、2013年創業の会社です。
ネット上で雇用契約を交わし、従業員情報を管理できるクラウドソフトを提供し、2018年4月時点で1万社以上の顧客を獲得しています。
2018年1月には、日本ではまだ前例の少ない戦略的スキーム「SPV」によって、約15億円の資金調達を実施しています。
SPVとは、特定の目的のために組成された専用ファンドによる資金提供のことで、資金調達時の負担を軽くできるメリットがあります。
エアロエッジ株式会社(資金調達額約22億円)
エアロエッジ株式会社は、航空機部品製造を手がける2016年創業のベンチャー企業です。
次世代航空機エンジン「LEAP」の生産を行うなど、世界と渡り合う高い技術力を誇っています。
2018年4月には、第三者割当増資により、約22億円の資金調達を実施しました。
出資者には、福岡キャピタルパートナーズや足利銀行、日本政策投資銀行などが名を連ねています。
この増資によって新たに工作機械を導入し、航空部品の量産体制が整いました。
ユナイテッド計画株式会社(資金調達額約20億円)
ユナイテッド計画株式会社は、産業廃棄物処理や土木工事などの事業を手がける会社です。
2013年に、関連会社「ユナイテッドリニューアブルエナジー」を設立し、秋田県で大規模なバイオマス発電事業を実施しています。
2018年には第三者割当増資により、三井物産系の企業から約20億円の出資が行われました。
トリリウム株式会社(資金調達額約12億円)
トリリウム株式会社は、コネクテッドカー(通信機能付き自動車)のセキュリティーシステムを開発する、サイバーセキュリティー会社です。
日本のスタートアップですが、海外IT企業などの大物経営者が経営陣に名を連ねている珍しい会社で、今後の躍進が期待されます。
2018年7月には、シリーズAラウンドで約12億円の資金調達を行いました。
出資には、日本最大級のVC「株式会社ジャフコ」などが参加しています。
株式会社ジェイタワー(資金調達額約11億円)
株式会社ジェイタワーは、モバイル通信共有設備の開発により、通信設備の構築・シンプル化・費用削減のソリューションを提供する会社です。
2012年の創業以来、行政施設や高層マンション、オフィスビル、公共設備といった物件への導入実績を伸ばしています。
2018年3月には第三者割当増資による約11億円の資金調達を行い、日本郵政キャピタルと資本提携契約を締結しています。
糖鎖工学研究所(資金調達額約10億円)
糖鎖工学研究所は、幅広い生命現象に関わる「糖鎖」を研究し、糖鎖の大量生産に成功した世界唯一のベンチャー企業です。
大塚化学の子会社として2012年に設立され、バイオ医薬品の創薬に貢献することが期待されています。
2018年5月には、第三者割当増資により、約10億円の資金調達を行いました。
出資者には、大阪大学ベンチャーキャピタルやSBIインベストメントなどが挙がっています。
資金調達額1億円台のベンチャー企業
株式会社トランク(資金調達額約7億円)
株式会社トランクは、月額制宅配収納サービス「trunk」を提供する企業です。
事業者向けクラウド型物流システム「TRUNK X(トランクエックス)」の導入サポートも実施しています。
トランクルームの需要増加に伴い、2006年創業依頼、順調に導入実績を上げてきました。
2018年1月には、NTTドコモや三菱UFJキャピタルが参加する第三者割当増資により、総額約7億円の資金調達を行っています。
株式会社favy(資金調達額約5億円)
株式会社favyは、2015年に設立された、飲食市場におけるマーケティング支援を行っている企業です。
グルメ情報サイト「favy」の運営をはじめ、店舗のHP制作サポートや、飲食業界に特化した転職支援などの事業を行っています。
2018年6月には、みずほキャピタルなどを引受先にした第三者割当増資により、約5億円の資金調達を行いました。
株式会社ZEALS(資金調達額約4.2億円)
株式会社ZEALSは、「fanp(ファンプ)」と呼ばれる会話広告(チャットボット)サービスを手がけるベンチャー企業です。
他にも、仕事探しや転職をサポートする「HELLO ZiP」など、チャットボットを活かした魅力的なサービスをリリースしています。
2018年1月には、第三者割当増資により、約4.2億円の資金調達を行いました。
ワンメディア株式会社(資金調達額約3.5億円)
ワンメディア株式会社は、ビジュアルストーリーテリングによってメッセージ性の強い動画コンテンツを提供するベンチャー企業です。
2014年の設立以来、独自の番組制作のほか、企業とのタイアップ動画を手がけてきました。
2018年には第三者割当増資により、グリー株式会社やB Dash Ventures株式会社から約3.5億円の出資を受けています。
株式会社ライナフ(資金調達額約3.2億円)
株式会社ライナフは、不動産管理システムやIoTデバイスの開発などを手がける不動産テック企業です。
不動産内覧システム「スマート内覧」、スマートロック「NinjaLock」、貸し会議室システム「スマート会議室」といった数々のサービスをリリースしています。
2018年1月には、シリーズBラウンドで第三者割当増資を行い、約3.2億円の出資を受けました。
出資には、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社を筆頭に有力企業が参加しています。
株式会社レゴリス(資金調達額約1.9億円)
株式会社レゴリスは、建設業界ITプロジェクトを牽引する企業です。
建築業向け図面管理システム「SpiderPlus」や、図面閲覧・メモ書きアプリ「DrawingPocket」などを開発し、建設業界に革新をもたらしています。
また、日本唯一の「アーマフレックス日本認定工事店」として、エンジニアリング事業でも高い実績を上げています。
2018年には、第三者割当増資により、SMBCベンチャーキャピタルやみずほキャピタルなどから、約1.9億円の出資を受けました。
アディッシュ株式会社(資金調達額約1.5億円)
アディッシュ株式会社は、ソーシャルメディアやコミュニケーションツールの問題解決サポートを提供するベンチャー企業です。
2014年の創業以来、子供をネットトラブルから守る「スクールガーディアン」を運営し、ネットいじめ対策でも実績を上げています。
2018年1月には、第三者割当増資により、三井住友海上キャピタルやみずほキャピタルから、約1.5億円の資金調達を行いました。
株式会社iCARE(資金調達額約1.5億円)
株式会社iCAREは、法人向けのヘルスケアサービスを提供する企業です。
働く人のチャット健康相談アプリ「Carely」のリリースや、ストレスチェック運用サポートなどを実施し、カンパニーケアの先端を走っています。
2018年には、第三者割当増資により総額1.5億円の資金調達を行い、大企業向けのサービス基盤強化を図っています。
株式会社zehitomo(資金調達額約1.5億円)
株式会社zehitomoは、フリーランスのプロフェッショナルと個人のマッチングサービスを展開するベンチャー企業です。
2015年に2人のアメリカ人によって設立され、日本の働き方をもっと自由で豊かにするというビジョンを掲げています。
2018年7月には、総額約1.5億円の資金調達を行いました。
マイケル株式会社(資金調達額約1億円)
マイケル株式会社は2016年に設立された、モバイル向けコミュニティーサービスの開発及び運営を実施しているベンチャー企業です。
車好きとつながるコミュニティアプリ「CARTUNE」をリリースし、20~30代の男性ユーザーの間で話題となり、10万ダウンロードを突破しています。
2018年1月には、株式会社「経営共創基盤」を引受先とした第三者割当増資により、約1億円の資金調達を行っています。
株式会社ブレイブソフト(資金調達額約1億円)
株式会社ブレイブソフトは、iPhone・Androidアプリの開発を手がけるベンチャー企業です。
主な開発アプリには、500万ダウンロードを突破した「bokete」をはじめ、「虚構新聞」「TVer」「こじはる電卓」など500本以上があります。
いずれも、AppStoreランキング上位を獲得する人気アプリです。
2018年5月には、イベントアプリ提供プラットフォーム「Eventos」へ投資を行うため、1億円の資金調達を行っています。
スタートバーン株式会社(資金調達額約1億円)
スタートバーン株式会社は、現代美術にブロックチェーン技術を導入し、アート業界の活性化を狙うベンチャー企業です。
オンラインアートプラットフォームの設計や、展覧会の企画、ブロックチェーンを利用した美術品管理システムなどを手がけています。
2018年7月には、第三者割当増資を行い、東京大学エッジキャピタルから約1億円の出資を受けました。
資金調達額1,000万円台のベンチャー企業
exiii(イクシー)株式会社(資金調達額約8,000万円)
exiii株式会社は、秋葉原の若いエンジニアによる小さな会社からスタートし、2014年に設立されました。
3Dプリンタによって新しい電動義手の開発を行い、国内のハードウェアコンテストで優勝を獲得しています。
さらに、触覚ウェアラブルデバイスの開発により、VR業界でも成功を収めています。
2018年4月には、第三者割当増資により約8,000万円の資金調達を行いました。
株式会社クラスアクション(資金調達額約6,000万円)
株式会社クラスアクションは、国内初の集団訴訟プラットフォームの開発を手がけるベンチャー企業です。
詐欺の被害者に対し、クラウドファンディングのような形式で呼びかけて弁護士費用を集め、訴訟のハードルを下げる画期的なサービスとして話題を集めました。
2017年に設立されてからわずか1年でユーザー登録数1万人を突破し、東洋経済「すごいベンチャー100」に選出されています。
2018年5月には、シードラウンドで約6,000万円の資金調達を行ったことが明らかになりました。
株式会社クラセル(資金調達額約6,000万円)
株式会社クラセルは、介護施設マッチングサービスを手がけるスタートアップ企業で、2017年に設立されました。
医療ソーシャルワーカーやケアマネジャー向けに、医療機関や介護施設のマッチングを提供するプラットフォーム「KURASERU」を運営しています。
設立後間もなく神戸主催のビジネスコンテストで採択され、「神戸市アクセラレーションプログラム」により短期重点支援を受けています。
2018年6月には、第三者割当増資により、総額約6,000万円の資金調達を行っています。
株式会社JobRainbow(資金調達額約5,000万円)
株式会社JobRainbowは、2016年に設立されたベンチャーで、LBGTの就職活動や転職を支援する事業を運営しています。
LBGTしごと情報サイト「JOBRAINBOW」や求人サイト「ichoose」運営の他、就職セミナーなどのキャリアイベントや、研修・コンサルティングも実施しています。
2018年7月には、ジェネシア・ベンチャーズなどを引受先にした第三者割当増資により、約5,000万円の資金調達を行っています。
株式会社ボイス(資金調達額約5,000万円)
株式会社ボイスは、エンジニアに特化した求人サイト「ハッカー・エージェント」を運営する企業です。
人材紹介事業に加え、アプリの企画・開発やマーケティング代行、コンサルティングなどのIT事業も手がけています。
2018年6月には韓国の新卒エンジニア就職支援のために業務提携を行うなど、グローバルなプラットフォームとして成長しています。
2018年7月には、第三者割当増資により約5,000万円の増資を行っています。
株式会社EC-GAIN(資金調達額約3,000万円)
EC-GAINは、地域密着型のECコンサルティング事業を行う、沖縄拠点のベンチャー企業です。
ソーシャルECプラットフォーム「temite」が主力サービスであり、ECサイト制作やEC広告運用、EC店舗構築といった事業も手がけています。
「OkinawaStartupProgram」に採択されたのが契機となり、2018年7月には、シードラウンドで約3,000万円の資金調達を行いました。
株式会社タレントアンドアセスメント(資金調達額約3,000万円)
株式会社タレントアセスメントは、世界初のAI面接サービスを手がけているベンチャー企業です。
人型ロボット「ペッパー」をAI面接官として採用したことで話題を集め、AI面接サービス「SHaiN」は数十社の企業に採用されています。
2018年4月には、三菱UFJキャピタル株式会社などを引受先とする第三者割当増資により、約3,000万円の増資を行っています。
株式会社アートローグ(資金調達額約3,000万円)
株式会社アートローグは2017年に設立されたベンチャー企業で、テクノロジーを活かした芸術振興を実施し、ビジネスとして発展させることを目指しています。
展覧会やイベントを主催し、クラウドファンディングプロジェクトを推進するなど、多方面で芸術文化活動を支援しています。
2018年6月には、マネックスグループなどを引受先とした第三者割当増資により、約1,500万円の資金調達を行っています。
株式会社ventus(資金調達額約1,500万円)
株式会社ventusは、2017年に東京大学の学生が中心になってスタートしたベンチャー企業です。
電子トレカ売買サービス「whooop!」を運営し、ファンからスポーツチームへとお金が流れる独自の仕組みを構築しました。
スポーツチームと連携し、クラウドファンディングによる資金調達をサポートすることで、スポーツ振興に大きく貢献しています。
2018年5月には、第三者割当増資により約1,500万円の資金調達を行いました。