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三菱東京UFJ銀行系列のリース会社「東銀リース」は、ファイナンス事業の一環としてファクタリングサービスを実施しています。
同様にファクタリング事業を行っている「三菱UFJファクター」とは、同じ三菱UFJファイナンスグループの傘下にあります。
東銀リースのファクタリングの特徴やメリット、口コミでの評判をまとめます。
東銀リースってどんな会社?
東銀リースは、融資やリースなどのファイナンス事業に加え、資産流動化マネジメントや海外進出サポートなど、プラスアルファのサービスを実施しているリース会社です。
以下のような、幅広い産業に強みを持っているのが特徴です。
- 船舶
- 建設機械
- エレクトロニクス
- 環境、エネルギー
- 情報、通信
- ヘルスケア
- 製造業
各分野で専門性を持つ少数精鋭のスペシャリストが集い、個々のビジネスに応じたきめ細かなサポートが期待できます。
東銀リースでは、ファクタリングの他にも以下の資金調達サービスを実施しています。
ストラクチャード・ファイナンス
SPC(特別目的会社)に保有資産を売却することで、金融機関や投資家から、SPCを介して間接的に資金提供を受けられます。
信用力や過去の実績がない新規事業の資金調達や、財務指標の改善に活用されています。
アセットベースド・ファイナンス
企業の事業リスクに加え、資産(航空機、船舶、貨車など)価値評価によって、資産を担保にした融資をサポートします。
東銀リースでは、欧米やアジアを対象にしたグローバルネットワークを活かし、より魅力的な条件での資金調達手段を提供しています。
延払条件付き売買(割賦)
東銀リースが企業に代わって機械設備を購入し、企業は東銀リースに対して割賦契約をすることで、設備投資の負担を軽減します。
投資予算や投資期間に合わせて、返済計画を柔軟に調整することができます。
支払い委託(立て替え払い)
リースや割賦の対象とならない、機器以外の代金支払いを、東銀リースが立て替えるサービスです。
借入枠を使用しないため、資金調達に柔軟性を持たせられる他、毎月の返済額を一定額にすることで資金計画が立てやすくなります。
海外ファイナンス(グローバルビジネス)
東銀リースは1980年代から海外にいち早く進出し、グローバルビジネスにおいても安定したサービスを誇っています。
- 設備機器リース&ファイナンス
- 販売金融
- ファシリティリース
- カーファイナンス
- アセットベースドファイナンス
といった、5つのグローバルビジネスを展開しています。
東銀リースのファクタリングサービスとは?
東銀リースのファクタリングは、売掛金または受取手形を東銀リースに譲渡することで、支払期日前の現金化ができるサービスです。
譲渡の方式は、以下の2種類から選ぶことができます。
売掛債権を早期資金化することができます。
売掛金の回収が不可能となった場合、債権を買い戻す必要があります。
売掛金の回収が不可能になっても、債権を買い戻す必要はありません。
これにより、未回収リスクの回避と、売掛金のオフバランス化を図ることができます。
ファクタリング取引の流れ
東銀リースにおけるファクタリング取引の流れを、売掛金・手形債権それぞれの場合について説明します。
①債権者は債務者(売掛先)に対して、債権譲渡通知を行います。
②債務者は債権者に対して、債権譲渡を承諾します。
③債権者は東銀リースに対して売掛債権の譲渡を行います。
④東銀リースは債権者に対して、債権買取代金を支払います。
⑤債務者は債権を保持する東銀リースに対して、売掛金を支払います。
①債権者は債務者(売掛先)に対して、取引の代金を請求します。
②債務者は債権者に対して、手形の振出を行います。
③債権者は、東銀リースに対して、手形の裏書譲渡(※)を行います。
④東銀リースは債権者に対して、手形買取代金を支払います。
⑤債務者は手形を保持する東銀リースに対して、手形決済を行います。
※裏書譲渡とは?
手形の裏面に、署名と捺印など必要事項を記載し(裏書)、その手形を譲渡すること。
ファクタリングの手数料や、審査~入金にかかる日数、最低取扱い額については、公開されていません。
詳細については、東銀リースの営業戦略部(TEL:03-3270-5275)にお問い合わせください。
リースとファクタリングはどう違うのか?
- ファイナンスリース
- 建物リース
- ソフトウェアリース(プログラムリース)
など、多岐に渡るリースサービスを実施しています。
これらのリースとファクタリングでは、メリットにどのような違いがあるのでしょうか?
まず、リースとはどういうものか、そのメリットを含めて説明します。
リースの特徴
リースとは、企業に必要な設備や機器をリース会社が代わりに購入し、その企業に対して貸し出す(リース契約)サービスです。
企業は、毎月リース会社にリース料金を支払うことで、購入した場合と同様に設備・機器を利用できます。
リース料金は、以下の要素を元に算出されます。
- 設備や機器の価格
- 保険料
- 税金(固定資産税など)
- 資金調達日
- 事務手数料
リースのメリットとして、以下の点が挙げられます。
- 初期投資が少額で済むため、手持ちの資金が少なくても設備や機器を揃えられる
- 減価償却費の経理事務を負担する必要がない
- 固定資産にかかる税金や保険料を自社で直接支払う必要がない
特に、新規開業したばかりの企業が軌道に乗るまでの支援として、リースは重要な役割を果たしています。
設備投資にかかる各種費用は、全てリース料金に集約されているので、支払いや経理事務にかかる負担が軽くなるというメリットも大きいです。
ファクタリングとの比較
では、ファクタリングで調達した資金によって、設備・機器を自社で直接購入した場合はどうでしょうか?
リースもファクタリングも、融資ではないので信用情報に影響しないというメリットは共通しています。
大きく違う点は、審査基準の厳しさです。
リースにおいては、毎月の支払い義務があるため、利用者への審査基準は当然厳しくなります。
審査の際、各信用情報機関に記録されているデータを参照して、ローン等の滞納があった場合、リースが利用できないケースもあります。
ファクタリングでは信用情報に一切関係なく、売掛先に重点を置いて審査されるので、利用の敷居が低いです。
また、リースは利用期間が伸びるほど、出費が膨らむというデメリットも無視できません。
リースだと年利で10%を超えることがありますが、民間ファクタリング会社の場合、手数料が5%以下(2社間取引なら10%以下)というのも珍しくありません、
トータルで見てリースよりファクタリングが安くつく、という場合もあります。
リースとファクタリングで迷ったら?
どちらがよりコストを抑えられるかは、個々のケースによって異なります。
リースを選ぶか、ファクタリングを選ぶかで判断に迷ったら、客観的な立場にある資金調達の専門家に相談しましょう。
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