「東洋商事」及び、同グループのファクタリング会社である「MINORI」をご存知でしょうか?
ヤミ金融業者としての実態が明らかになり、2017年1月に逮捕されたことで、業界を騒がせた会社です。

この事件をきっかけに、ファクタリング会社を利用することに不安を覚えた方は多いでしょう。
ですが、東洋商事のようなケースを詳しく調べることで、闇金詐欺に遭わないための知識や対策を備えておくことはできます。
ここでは、東洋商事の事件を例に、健全なファクタリング会社と闇金業者を見分けるポイントなどを解説していきます。

東洋商事とはどんな会社だったのか?

株式会社東洋商事

東洋商事は、東京都渋谷区道玄坂のマンションの1室で運営されていた、非常に規模の小さな会社だということが判明しています。
資本金はたったの200万円で、社員も多くて3~4人だと考えられるので、その実態は希薄なものでした。

会社の規模の大小が、ファクタリングサービスの信頼性や質に必ずしも直結しているとは言えませんが、東洋商事の場合は会社としてはかなり不安定なレベルです。
東洋商事という会社名からは、一見きちんとした印象がありますが、イメージだけで騙されてはいけないということです。

東洋商事のウェブサイトは現在、存在していませんが、サービスの特徴としては以下の点をアピールしていました。

  • 下請や孫請企業など、規模の小さい中小企業向けの資金調達が可能(創業1年未満の会社でもOK)
  • 2者間取引に対応(取引先に知られず、東洋商事と事業者の2者間だけで契約する)
  • 手数料は5%~
  • 不動産担保の評価など、融資についても相談可能

ファクタリング以外に、融資の相談にも乗ってくれる柔軟で親切な会社、というイメージが湧くのではないでしょうか。
しかし、そこがファクタリングと融資を混同する元であり、闇金に付け込まれる落とし穴とも言えます。

手数料としては相場の範囲内なので、特に怪しいとは思わないでしょう。
ただし、○%~という表記になっており上限が明確でない場合は、実際問い合わせてみると20~30%を超えるケースもあるので、注意してください。

東洋商事が摘発された理由とは?

東洋商事が摘発されたのは、貸金業者としての正式な登録を行わず、法外な融資を行っていたからです。
ファクタリングサービスが違法なのではなく、東洋商事はあくまでファクタリング業の皮を被った、ヤミ金融業者に過ぎません。

ファクタリングの認知度はまだ低いほうなので、誤解されやすい点ですが、ファクタリングサービス自体は安全な取引です。
ファクタリングの場合、貸金業には該当しないというのが主な見解なので、貸金業法によって規制されてはおらず、貸金業者登録も必要ありません。

(※ファクタリングにおいて貸金業法が適用されるか否か、という問題については、ここではあくまで暫定的な見解を紹介しています。今後、異なる見解が出てきたり、何らかの規制が導入される可能性はあるので、注意してください。)

東洋商事が実際に行っていたこととは、売掛金を担保にした、法外な高金利での融資です。
ファクタリングでは、売掛金を担保にするのではなく、「売掛債権を買い取る」というのが融資との大きな違いです。
業者の説明において売掛金という言葉が出てきても、実態は融資なのかどうかを、慎重に判断しましょう。

ファクタリングの仕組みを理解していれば、東洋商事の手口はヤミ金融だと見抜けるはずです。
しかし、実際に東洋商事は200社を超える中小企業を騙し、1億円以上の利益を上げています。
資金繰りに焦っている会社を、ファクタリングという言葉で巧妙に安心させる、悪質な手口です。

東洋商事の件は、偽ファクタリング業者の摘発としては初めての事例だったため、他にもまだまだ偽業者が残っている可能性は高いです。
ファクタリングは無登録業者でも運営できるというのを良いことに、闇金業者がやりたい放題できるという現状も問題です。

健全なファクタリング会社を選び、悪質業者を避けるには、利用者の正しい知識と判断にかかっています。
とはいえ、ファクタリングの利用が初めての事業者にとって、何を基準に判断すれば良いのか、迷うところですね。
実際に、どのようなやり方で悪質業者を選別できるのかを、説明していきます。

偽ファクタリング会社の被害に遭わないためには?

東洋商事の事例を参考に、ファクタリングを騙る闇金業者に共通する可能性が高い特徴と、その見分け方を説明します。

代表者名で検索する

会社名だけでなく、代表者名で検索して、過去に逮捕歴などがないかを調べておくことが重要です。
東洋商事の例でも、代表者名を詳しく調べてみると闇金運営による逮捕歴が出てくるので、その時点で避けるべき会社だと判断できます。

闇金業者による被害が認知されるにつれ、従来の手口で利用者を騙すことが難しくなりつつあるので、ファクタリング会社やカード会社、投資会社と形を変え、現在でも生き残っている闇金は多数存在します。
2017年3月には、ファクタリングを装う悪徳業者の取り締まりを強化するという警察の発表がありましたが、安心する環境が整うまでには、まだ時間がかかりそうです。

形を変えた闇金業者を見分けるのは一層困難になっていますが、その代表者(運営者)の過去の経歴を探ることは、有力なヒントになります。
東洋商事代表の三浦和仁容疑者の場合、同姓同名の男性が、多重債務者をターゲットにした高金利の貸金業「ファミリア」を経営していた経歴があり、2003年に出資法違反で逮捕された記録が残っています。

口コミでの評判を調べる

口コミを調べる中で、怪しい点がないか目を凝らしてみましょう。
例えば東洋商事の場合、以下のような口コミが見られました。

男性のアイコン

手数料が高いと思ったので、他の会社との見積もり結果を伝えて、お断りする連絡を入れました。するとスタッフが一変して、嫌な態度に感じました。

男性のアイコン

東洋商事も含め3社で検討していて迷っていると言ったら、他社のことをしつこく聞かれました。

このように、スタッフの対応・態度について不審なところがある、という口コミが目立っていました。
健全な運営で教育もしっかりしている会社なら、スタッフの対応で嫌な感じや不快な思いをすることは、ほとんどないでしょう。
問題なく利用できるか?という点以外にも、スタッフの評判で怪しいところがないか、詳しく調べてみましょう。

余裕のあるうちに勉強・調査をしておく

企業が悪徳業者に騙されてしまう原因のひとつは、緊急を要する資金繰りの悪化によって、焦りのため判断力が鈍ってしまうからです。
時間のないときには、藁にもすがる思いで、目の前のファクタリング会社に頼るということが起こりがちです。
本当に急いでいるときは、会社の素性を確証が持てるまで調べたりする余裕もないかもしれません。

相談した会社が間違っていても、ファクタリングの正しい知識を持っていれば、契約の時点で何かおかしいと気付くはずです。
資金繰りに余裕がある時期に、先を見据えて信頼できるファクタリング会社をピックアップしておき、万が一のときの相談先に決めておくのも良いでしょう。

参考までに、5~10年以上の実績があり、信頼のおけるファクタリング会社を紹介します。

  • 三共サービス(2001年設立)
  • トップマネジメント(2009年設立)
  • ビートレーディング(2012年設立)