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2017年に初めて偽ファクタリング業者が摘発されてから、ファクタリングと闇金の関連性が疑われるようになりました。
ファクタリングサービスの安全性自体に、疑いが芽生えてしまった人も少なくないかと思われます。

ですが、ファクタリングと闇金の手口は、明確に違うものです。
ファクタリングは、一般的な借入や株式発行などのファイナンス事業(資金調達サービス)のひとつであり、法律には何ら違反していません。
その点を詳しく説明すると共に、闇金との違いや、詐欺被害に遭わないための基礎知識を解説します。

ファクタリングに違法性はないのか?

「ファクタリングは怪しい事業なのでは?」と疑っている人向けに、その違法性はどうなのかについて、まず説明していきます。
ファクタリングが違法だと誤解されがちな理由のひとつに、「手数料が銀行や消費者金融よりも高額」という点が挙げられます。

確かに、2社間ファクタリングのような取引形態だと、手数料は10~20%を超えることがあり、利息制限法の条件を大きく上回ってしまいます。
これでは、「闇金の高金利貸付と同じ」だと勘違いする人も出てくるでしょう。

では、これほど高い手数料なのに、なぜ違法にならないかというと、ファクタリングはそもそも貸付ではないからです。
ファクタリングは、貸付ではなく「売掛債権買い取りによる資金調達手段」です。
よって、手数料率は利息制限法によって規制されていないのです。

なぜ手数料が高くなるのかというと、売掛債権には「回収リスク」が存在するからです。
売掛債権を売却した時点では、実際にファクタリング会社に売掛金が入金されるまで、数ヶ月のタイムラグがあります。
その間、売掛先の業績悪化などの理由で、売掛金が支払われないリスクを負うことになります。

そのため、ファクタリング会社は手数料を高めに設定することで、リスクヘッジを行っています。
売掛金を早期現金化するなら、手形割引という手段もありますが、それよりも手数料は割高になってしまいます。

しかし、ファクタリングには早期資金調達ができるというメリットに加え、売掛金未回収リスクを回避できることも見逃せません。
資金調達に限らず、債権不渡りのリスクヘッジのために、ファクタリングを利用する会社もあります。
これが銀行の手形割引であれば、債権不渡りになった場合、銀行に対してその損失を自社で補填しなければなりません。

手数料だけを見ると、違法ではないものの、闇金とあまり変わらないコストになってしまうのは確かに問題です。
しかし、手数料に見合うだけのメリットも含まれている、つまり保険料のようなものと考えれば、割高という印象も薄れるのではないでしょうか?

闇金業者の特徴・手口とは?

ファクタリング会社を装った闇金業者による被害としては、以下のような報告があります。

  • 手数料だけ先に振り込ませてから、連絡が取れなくなった
  • 50%を超える、法外な手数料を請求された
  • 債権譲渡登記やコンサルティング料の名目で、高額な費用を請求された
  • 勝手に金銭消費貸借契約書を締結された
  • 会社情報を悪用された

このような被害が絶えないのは、「ファクタリングには貸金業登録が義務付けられていない」ということを利用して、多数の悪徳業者が暗躍しているからです。
何らかの規制が強いられない限り、ファクタリング業界は闇金にとって都合の良い隠れ蓑になっているのが現状です。

具体的にどのような手口が用いられているのか、有名な事例をその対策と共に解説していきます。

手数料を先に請求してくる

よくある振り込め詐欺(融資保証金詐欺や還付金詐欺)に似た手口で、「買取り代金は後で支払うから、手数料・保証料を先に振り込んで欲しい」と要求されます。
実際には買取り代金が支払われることはなく、振り込んだ後は音沙汰が無くなります。
買取り代金後払いの業者に対しては、絶対に先に振り込まないようにしてください。

小切手や不動産などの担保を要求してくる

ファクタリングは融資ではないので、担保が必要になることは絶対にありません。
万が一、債権不渡りになった場合、債権買い戻し請求をされる場合もあるので、注意して下さい。
契約書面や対面で、償還請求権なし(ノンリコース)になっているか、必ず確認を取りましょう。
また、会社のサイトなどで、「保証人・担保は不要」と明示しているところなら安心です。

嘘の貸金業登録番号を表記している

会社の実在性・信頼性を装うために、偽の貸金業登録番号をサイト等に表記している業者も存在します。
ファクタリング初心者だと、貸金業登録は不要ということも知らない場合が多いので、登録番号を確認して安心させようとする手口です。
ですが、ファクタリングは貸金業ではないという点を理解していれば、逆に闇金業者のボロが出てしまいます。

審査の段階で手数料を引き上げる

ファクタリング会社の手数料が相場の範囲内だからといって、安心はできません。
審査の段階で、以下のような理由をつけて、手数料を引き上げようとする手口もあります。

  • 売掛先の信用情報に不安がある
  • 初回利用時のみ、手数料を高く徴収する
  • 即日で振込みする代わりに、手数料が高くなる

それでも、手数料が20~30%の範囲内であれば、ギリギリ相場に収まっていると言えます。
しかし、手数料がそれ以上を超えるのであれば、どんなに切羽詰まっていても、その会社を利用すべきではありません。

会社選びの時点で、手数料から悪徳会社を見分けるには、取引の形態と手数料の設定に矛盾がないかどうかをチェックする方法があります。
例えば、3社間ファクタリングであれば、手数料が5%前後になっているのが一般的ですが、2社間ファクタリングだと10~30%が相場になります。

2社間ファクタリングを扱っているのに、5%前後の手数料を宣伝している会社は、怪しいと判断できます。
そのような会社は、安い手数料を餌に集客をしており、悪質性が高いとみなすことができます。

弁護士法人イストワール法律事務所

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この会社は闇金?各ファクタリング業者を調査!

ファクタリング業界には、銀行系や民間会社まで含めると、少なくとも50以上の会社が存在します。
その中には、名前を聞いたこともないような知名度が低い会社も多数ありますが、そのような会社に対しては特に不安が大きいのではないかと思います。

ビートレーディングや三共サービスのような実績のある会社以外に、信用できるファクタリング会社はどこがあるのでしょうか?
いくつかの中小ファクタリング会社をピックアップし、その実態を調査してみました。

ファーストリンク

取引先に知られずに利用できる、2社間ファクタリングに対応している会社です。
東京都新宿区に実在しているという情報がありますが、ファーストリンクの公式HPには、現在アクセスできない状態です。
現在存続しているかも怪しい会社ですが、もしファーストリンクを名乗る会社を見つけたとしても、利用には慎重になるべきでしょう。

アクレス

2016年に設立したばかりのベンチャー企業ですが、会社の所在地情報(東京都港区赤坂のレンタルオフィス)からは、小規模ながらもちゃんとした事業所であることが確認できます。
3社間ファクタリングを利用した場合、手数料は1~9%と、相場より安いのが魅力です。
ただし、会社の安定性に関しては懸念があるので、継続利用する会社としては不安が残ります。

エーストラスト

公式サイトを調べると、会社情報やプライバシーポリシーに関してはしっかりしており、信頼できそうな会社です。
ただし、口コミが見当たらないことが不安な点です。
まずは公式サイトまたは電話(フリーダイヤル)から問い合わせを行って、担当者の対応から慎重に判断する必要があるでしょう。

ライジング・インベストメント

新規事業者・赤字OKと明言しており、少額(30万円~)の債権買取りにも対応しているため、個人事業主や零細企業でも利用しやすいと評判です。
注意点としては、審査に別途5,000円の費用がかかる他、出張対応の場合、交通費が請求されるといった不満の声もあります。

ウィット

2016年に設立したばかりの会社ですが、口コミでは振込みスピードの速さや手数料の安さが評価されています。
小口専門のファクタリング会社なので、100万円以下の小口債権でも、高い買取り率を誇っています。
例えば、30万円の債権買取りであれば、95%の買取り率です。
100万円以下の買取り率は90%を下回る会社が大半の中で、ウィットは個人事業主や小規模事業主にも優しい会社と言えるでしょう。

ナンバーワン

2016年に設立された、2社間ファクタリング専門の会社です。
会社情報を調べてみると、所在地は雑居ビルの1室であり、社員は多くても数人程度であることが伺えます。
また、代表者名や資本金も不明なので、慎重に検討するべきでしょう。
口コミによれば、「説明が曖昧」「対応が悪い」といった悪評も目立っています。

ライフサポート

ファクタリング事業以外に、各種コンサルティング事業を扱っている会社です。
福岡県の本社に加え、東京にも営業所が存在しています。
無料見積もりや、出張サービス(九州・北関東の法人限定)に対応しているところが親切ですが、口コミを見かけないのが不安な点です。

一福

2016年に設立された会社で、売掛債権ファクタリングの他、診療報酬債権ファクタリングにも対応しています。
売掛債権額10万円~1億円まで対応していますが、手数料に関しては開示されていません。
口コミによると、20%の手数料がかかったというケースもあるようです。
即日入金を謳っているものの、手数料の不明瞭さのため、安易な利用は躊躇われます。

アルシエ

手数料が最低1.5%~(3社間ファクタリングの場合)と非常に安い会社です。
手数料に関して明瞭に情報が公開されている点では、信頼できるといって良いでしょう。
ただ、資本金や設立年など、会社規模に関する情報が公開されておらず、やや不安が残ります。

弁護士法人イストワール法律事務所

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